今日は横浜のシェアオフィスを見に行ってきました。横浜駅から徒歩10分以内で安かったので気になっていました。見学予約をしたわけではなく、駅からの道のりや外観を確認しました。しかしやはり安いのには理由があるなと思いました。北口のあまり治安のよくないエリアを通ってマンションが立ち並ぶ一角にありました。今日は湿度が高かったせいもありますが、何となく空気が重く、活力を吸い取られるような感じの場所でした。
若いころはそういう場所が割と好きでした。アングラな世界への憧れというか、脇道を行く生き方がかっこいいと思っていました。しかし今はそういうマイナスの気配は避けたい場所になりました。こういう気配というのは、行ってみないとわかりません。
話は変わりますが、先日天童荒太氏の「孤独の歌声」という小説を読みました。内容が少し奇抜なのですが、自分の中でずっとモヤモヤしていたものの答えが何となくわかりました。この中に出てくる売れないミュージシャンが「友達なんかいない」と言います。監禁殺人の犯人は家族の愛情を求めて異常行動をしていました。テーマは「人とのつながりは絶対ではない」ということです。永遠とか親友とか、心地いい言葉をよく見かけるけれど、多分それらは幻想だし、絶対的に信頼できるものはこの世にないのかもしれません。それでも一瞬分かり合えたとか、共感できたとか、楽しかったという時間が過ごせたならそれは幸せなことで、それがずっと続くように求めても、必ずしもそうならない。幸せの積み重ねなんですよね。
そして人や何かに依存せず、自分の感性や信念で生きていく。きっとそれしかないのだと思います。