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開業社労士を目指して社労士試験を受けようか迷った時に

社労士を受けようか、どうしようか

社労士受験を考えた時、まず合格率が低いことにビビります。そして果たしてこれに見合った価値はあるのだろうかと考えます。労務担当者であればキャリアアップのためだったり、資格手当のある会社もあるでしょう。しかしそれほど評価されるのか?一方開業を目的に考えた場合は稼げるのかという不安があるでしょう。まず社労士試験については、勉強時間が1000時間と言われていますが、この時間勉強したとして必ず合格できるわけではありません。毎日3時間勉強して1年で合格すれば大体1000時間ですが、試験は年に1度しかありません。不合格になれば1年また2年と勉強しなくてはいけません。勉強していく中で、合格後のイメージがわかないと辛くなることがあります。そこで開業社労士の立場から合格後の実際を書いていきたいと思います。

労務系開業社労士と労務担当者の違い

開業と勤務の違いはご存知の通りかと思いますのでここでは割愛します。ここで言いたいのは、経営者寄りか労働者寄りかという立場の違いです。開業社労士は会社と契約する以上、経営者に寄り添った対応が必要になります。どうしたら経営者にとってプラスになるかを考えなくてはなりません。もちろん労働者が働きやすい環境を作る、という側面もありますが、それは要するに経営者にとってのメリットだからです。ご自身がサラリーマンだった場合、この視点に違和感を持つことがあります。労使というのは、対立関係になることも多く、経営者のメリットは労働者のデメリットになるからです。例えば経営者は多大な報酬を得ているのに、労働者は安い賃金で働かされているという場合もあります。もちろん仕事ですから、そこに感情移入しても仕方ないのですが、正義だけで成り立つ仕事でもないというのが現実です。

営業について

そして開業となると、お客様をどうやって見つけるのかという大きな課題があります。合格して登録して、開業届を出しただけではお客様はどこからもやってきません。アクションを起こさない限り仕事はゼロです。やり方は色々あり、これが絶対という王道はありません。仮にうまくいく方法があったとしても、あえてそれを他人に教える人はいません。なので自分で考えて試行錯誤していくしかありません。ぶっちゃけ実績ゼロで最初のお客様を見つけるのは至難の業です。無料でもいいから実績作りのためにやらせてください、と言いたくなりますがそんなの通用しません。やるからにはプロとして受けるしかありません。稀に開業初年度からガンガン稼ぐ人もいますが、そういう人は開業前から営業していたり、何かしらツテのある人だと思います。そして更に厳しいのは、開業期間に比例してお客様が増えるというものではありません。常に努力や活動が必要です。社労士は3年以内に7~8割が廃業すると言われているのは、あながち間違えではない感覚です。

もう一つ忘れてはいけない視点は、士業は究極のサービス業だという点です。先生と呼ばれるので偉いみたいですが実際は全然違います。気遣いやサービス精神が絶対に必要です。これはかなり重要です。

自分の生き方としてどうなりたいか

ここまで書いてきて、あまり希望がないと思いましたか?もちろんやりがいもありますよ。自分の名前で仕事ができて、時間や場所を選ばず仕事ができて、感謝されることもあります。開業社労士という誇りと使命感を持って仕事もできます。更に資格は一生ものなので定年もなく働けます。

大事なのは、自分がどう生きていきたいかを考える事だと思います。自分は何に価値を感じるのかです。それは人の役に立ちたいとか高尚な理由ばかりではなく、人生一発逆転したいとか、離婚したいとか、誰かを見返していやりたいとか、そういう理由でもいいと思うんです。マイナスな感情ほど強烈な力を発揮します。私は色々な会社に勤める中で、上司や社長を見て「私にもできそう」と思ってしまうので一度開業してみたいと思いました。確かに業務は大体できるのですが、お客さんを見つけてくるのが苦手です。やってみて分かることは沢山あって、開業したからこそ得られた経験は数知れません。やってよかったですよ。但し、今勤務で高い給与を得ている方や公務員をされている方には安易に開業は勧めません。

開業後のことをkindleにまとめました。この記事より前に書いたものですが、より具体的に書いています。お読み頂けると嬉しいです。
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