SRのお手伝いや4月5月の手続き依頼、更に仕事用パソコンの買い替えなど、振り返ると新年度は忙しくしています。
そんな中、久々に小説を2冊読みました。西加奈子さんの「サラバ」と中山七里さんの「護られなかった者たちへ」です。全く毛色の違う小説ですが、どちらも考えさせられる内容でした。年齢とともにスキルやお金よりも、考え方や生き方など人としての在り方に興味を持つようになりました。
私が今回興味を持ったのは、おばちゃんや老婆の存在です。サラバには矢田のおばちゃんというすごく面倒見のいいおばちゃんが出てきます。いつもおばちゃんを頼ってたくさんの人がやってきます。そしてそれが宗教のようになって巨大化していきます。後者の小説では、遠藤けいというおばあさんが出てきます。生活に困窮しているのですが、主人公にご飯を食べさせて話を聞いて心配します。ヤクザに入ろうとしたときも命がけで相手に対峙しました。
年を取れば誰でも器の大きな人間になれるわけではありません。自分の損得関係なく人のためにやってあげられる人は、そう多くないと思います。多くないどころか滅多にいないような気がします。だからこそこうした人たちの言動が様々な人の人生を変えるのだと思いました。真似しようと思ってもなかなかできることではないでしょう。でもただ年を取るだけでは悲しいので、せめて少しでも人徳を身に着けたいと思いました。