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経営理念はどうやって作るのか

ビジネス

就業規則を作成する際に、「経営理念を入れることもできますよ」とご案内しています。しかし経営理念ってどうやって作るのだろうとずっと気になっていました。そんなに簡単に、オリジナルの経営理念が作れるのだろうかと。

そこで「日本一わかりやすい経営理念のつくり方」という本を読むことにしました。まずなるほど、と思ったのは、例えば「お金持ちになりたい」という自己の欲望と、ミッションに基づいた利他なる願望は違うのだと書かれています。いい会社にしたい、あなたの会社があってよかった言われる会社にしたい、といったミッションの先に地域ナンバーワンの会社にしたい、といったビジョンが生まれるのだそうです。

そして少し視点は変わりますが、私たちが喜びを感じるのは、人の役に立って感謝された時だと言っています。マズローの基本的欲求の一番上にある「自己実現の欲求」は日本文化には馴染まず、これに代わるのは、利他(=人によくすること)、貢献(=人の役に立ち喜ばれること)の欲求だと書かれています。これは本当にそうだと思いました。自己実現というと「自分のやりたいことをやる」という意味ですが、誰かに役に立って喜んでもらうことの方が、私たちは嬉しいと感じるのではないでしょうか。そこから「社員の幸せが自分の幸せ」とか「お客様の喜ぶ姿が私の原動力」といった理念も生まれてきます。

そんなことを学ぶ中で、逆に「ありがとう」を言う人も、世の中には必要だよなぁ、などと考えました。今NHKでやっている阿佐ヶ谷姉妹のドラマがあるのですが、この中でものすごく世話好きな大家さんや、中華料理店のご夫婦が出てきます。何の見返りも求めずに親切にしてくれて、そして阿佐ヶ谷姉妹はいつも「ありがとう」と好意を受け取っています。だから「ありがとう」と言うこともまた、社会貢献の一部なのではないかと思ったりもします。今の私は、それくらいの図々しさで頑張って、いつか周りにお返しできたらいいなぁと思います。

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