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社労士ソフトのトラブル

労務のIT化

先週の月曜日から社労士ソフトの「社労夢」が止まっているそうです。社労夢は社労士事務所が使用する業務ソフトの業界シェアナンバーワンを謳っています。今回不正アクセスでランサムウェアに感染し使用できなくなりました。影響が相当大きく、社労士会や厚労省も対応に追われています。委託する事業所の数も多いので、心配は広がるばかりです。

今回腑に落ちないのは、この問が社労夢を提供していたシステム会社と使っていた事務所及び顧問先の災難だという他人事感です。確かに他のソフトを使っていれば災難は起きません。しかし行政や社労士会は電子化を強く勧めていました。行政が提供したシステムではないものの、e-govが相当使いにくいので、民間のソフト頼みだった部分は大いにあったと思います。

世の中はいつからか「自己責任」の圧力が強くなりました。大人ですから、自分の責任は自分で取らなくてはなりません。しかし就職氷河期やリーマンショック等の社会情勢や離婚、不登校、DV、引き篭もりなどの問題もほぼ自己責任です。よっぽど運を味方につけないと人生をうまく渡っていけないような気さえします。

しかし今回の事件は、システム会社も大きな被害者です。セキュリティ管理が甘かったシステム会社の責任?ソフトを使っていた社労士事務所の責任?いいえ、罰せられるべきはランサムウェアを仕掛けた第三者です。勝手に他人のサーバーに入り込んで大切なデータを壊すことは絶対に許されません。とは言え、仮に今回のハッカー集団が逮捕されても次々に出てくるでしょう。クラウドは便利ですが、こうした問題が出てくると、昔のように自社のパソコンにデータを置いて、ネットから切り離した方が安心なのでは?と思ってしまいます。

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