昨年の夏からある会社の労務をお手伝い(社労士やコンサルという立場ではなく本当にお手伝いです)してきたのですが、先月いっぱいで辞めました。人事労務の現場を見ることができて大変有意義でした。その会社はクラウド労務で勤怠管理を行っていたのですが、会社独自のルールはクラウドで管理できず、Googleスプレッドシートやエクセルでかなり手間をかけて勤怠チェックをしていました。クラウドシステムは便利な反面、カスタマイズに限界があるのが難点です。もう少しVBAやRPAで効率化できると思いました。本来人がやらなくてもいい作業、若しくは人がやるよりシステムでやった方がいい作業はどんどん自動化していくべきだと思います。
とは言え、この会社は人事を統括する方がITに弱いことが致命的でした。中途入社の方で、労務の知識は申し分なかったのですが、ITと効率化についてはほとんど経験がない方でした。少し前に「働かないおじさん問題」のトリセツ という本を読んだのですが、正にここに出てくる問題そのものでした。彼は働いていないわけではありません。むしろ一生懸命やっておられるのですが、本来の役目である課題の発見や解決ができていないのです。提案をしてもなかなか聞いてもらえませんでした。
統括者自身がITの専門家である必要はなくて、課題を見つけて解決方法を他部署や外部の専門家と模索していくことができるかどうかです。しかしこれはなかなか難しい問題だと思いました。例えばVBAやRPAは何ができるのか、という知識が必要です。それがわからないと解決方法を見つけられません。結局彼は4月から異動になるようです。
もしかしたら、こういうケースに人材開発支援助成金が使えるのでは?と思いました。とは言え、人を育てるか、他からできる人を連れてくるかと言ったら、後者の方が簡単ですよね。どうなんだろ。