先日の異業種交流会で退職金制度について勉強不足を感じたので、早速本を読んで勉強しています。受験生時代に労働一般で勉強した企業年金は、とにかく数字の暗記に終始して、ほとんど中身を理解していなかったことに気づきました。「退職金・企業年金入門」という本を読んでいるのですが、これは本当に分かりやすいです。退職金を以下の4つの類型に分けて理解します。
- 内部留保型(退職一時金、退職金保険)
- 企業年金型(厚年基金、確定給付企業年金)
- 共済型(中小企業退職金共済、特定退職金共済)
- 確定拠出型(前払退職金、確定拠出年金)
それぞれについてメリット・デメリットがあります。例えば退職給付会計に影響するかや、損金処理できるか、自己都合退職の場合に減額できるか、などそれぞれの会社の要望を踏まえた制度設定が必要になります。
先日保険会社の方が仰っていたのは、外部保全についてです。中退共や確定拠出年金は外部保全されるので、資金繰りに困っても会社が退職金を取り崩すことができませんが、保険にすればそれが可能だと仰っていました。しかし退職金積み立てが疎かになって、将来支払えない事態になったらそれこそ大変です。退職金は業績が悪いから払わないということができない制度です。その点を踏まえてしっかり考えないといけませんよね。そういう意味では退職金は福利厚生ではなく、賃金の後払いだと考えた方がよいそうです。若い時の安い給与分を退職時に支払うというイメージでしょうか。
現状若い社員ばかりだとなかなかピンとこないかもしれませんが、しっかりと考えておかないといざ資金調達しようと思っても銀行は貸してくれないし、業績に影響するリスクもあります。退職金恐るべしです。