勝間和代さんのYouTube「年を取るほど幸せになる最重要ポイント。それは」を見て、自分の信頼残高について考えました。信頼残高というのは、スティーブンR・コヴィー氏の著作で世界的なベストセラーである「7つの習慣」の中で紹介された、人と人との信頼の増減を銀行口座に例えた考え方です。相手に対して誠実な行いをしていれば信頼残高は増え、逆に相手に対して無礼な振る舞いをしたり、期待を裏切るようなことをしていると減ってしまうものです。信頼残高があれば、仲間に入れてもらえたり、誘ってもらえたり、あらゆる人間関係がうまくいき、豊かな人生が送れるというお話でした。
しかし私は、この話が全く腑に落ちませんでした。例えばいつも真面目に人と接してきて、失礼のないようにやってきても、必ずしも豊かな人間関係が築けるわけではないと思いました。もちろん誠実に対応していれば、酷い対応で返されることは少ないです。でも仲間に入れてもらえたり誘ってもらえるかどうかは別問題です。
そこで信頼残高について調べてみたところ、忘れてはいけない一番重要なことは、「1にも2にもまずは相手のことを理解すること」なのだそうです。独りよがりではなく、相手を尊重した振る舞いができるかどうか。
いつも一生懸命仕事をして、期待値以上の成果を出しても生きにくいのは、相手を尊重する気持ちが欠如していたからだと最近気づくことがありました。先日差し入れにお菓子を頂きました。その際に2種類あってどちらか選ぶ場面がありました。「どっちがいい?」という話になりましたが、今までの私はすぐに自分の好みを言っていました。しかしふと思い出しました。以前の職場でこうした場面で最後まで自分の好みを言わずみんなに譲っていた方がいました。その方は本当に素敵な方で、私はそれを見習ってみようと思ったのです。本当は好きな方があったけれど、どちらもいい、と譲りました。
恥ずかしながら、今まで真っ先に自分の好きなものを取ってきたのですが、こうして一歩譲ってみると新たな世界が見えてきます。今までたくさん譲ってもらってきたんだなぁとか、結構失礼なことを平気でやってきたんだな、と。譲ることが必ずしも正解ではないかもしれませんが、いつもと違う行動を取ることで視野を広げることができました。
相手のことを思って行動するのは、言うほど簡単ではありません。しかしこの信頼残高はどんなにすごい業務スキルより強い、最強の人間力だと思います。私はまだまだ伸びしろだらけです。
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