同業のXのポストで先日珍しく尖ったつぶやきを見つけました。「助成金をやらない社労士はクソ社労士だ」といった内容でした。事業主のためではなく、自らの保身に走る社労士を批判したものでした。こうした過激な発言をする社労士は珍しいので周りも反応し賛否両論を繰り広げました。
助成金は数年前に社労士の連座制が導入され、不正受給に対する連帯責任を問われるようになりました。事業主はちょっと書類を出せばすぐにもらえると思っている場合が多いのですが、実際は全く違います。労務管理ができているか隈なくチェックされ、書類の小さなミスも許されません。少しの不備でも何度も修正依頼が来て、追加資料を送るように言われます。提出代行とはいえ確認する事項が相当多く、仔細に確認して申請しても不支給の可能性をゼロにはできません。
こうした理由から助成金を引き受けない社労士が増えたように思います。経費とリスクを考えた場合、妥当な選択だと思ってしまいますが、皆が敬遠する仕事だからこそチャンスがあるとも言えます。しかし考え方は人それぞれなので、他者を批判するのは辞めた方がいいと思います。きっとこの方も5年後10年後には考えが変わるかもしれませんしね。
そしてもう一つ気になったポストは、若い勤務社労士(補助者?)のつぶやきです。「仕事でミスをして落ち込んでいる。周りにもそう思われているだろうし…」といった仕事の愚痴です。この「周りにもそう思われているだろうし」というのは勤務だから許される考え方です。開業の場合「この人はミスをする人だ」と思われたら終わりです。ミスをしたら早急に報告しリカバリーし謝罪し、全責任を自分が負います。当たり前なのですが、かつて会社員だったころの私もこのような考え方でした。相手や会社に迷惑をかけたことよりも、自分の評価や体面を気にしていました。一方で責任感の強い先生顔負けのスタッフの方もいます。
色々な考えの人がいて、その多様性に触れたくてXのポストをチェックしてしまうんですよね。