今日のテレフォン人生相談、「小説家を目指して３０年だが目が出ずやる気がなくなってしまった。小説なんてどうせテンプレートだと気づいて、そんなものかと冷めてしまった。生きがいもなくこれからどう生きていったらいいか。」というものでした。相談者には申し訳ないけれど、しょうもない相談だなと思ってしまいました。
しかし精神科の先生の回答が秀逸でした。「あなたは売れたいから小説を書いているのですか。売れなくても、たくさんの人に読まれなくても、表現する喜びがあるから書くのではないですか」と問いました。自分が楽しく幸せでないと、人を楽しませることはできないとも。小説がテンプレでつまらないと言ってしまったら、人の人生だって「生まれて８０年生きて死にました」という一言で表現できてしまいます。その中でどんなことを感じて生きたか、そしてそれを表現する喜びを感じるから書くのではないですか、と。物事がうまくいかない時、名誉や成功を手に入れたくなります。わかりやすい成功はブランド物と同じです。
それでも世の中にはマウントを取らずにいられない人もいます。自分と同等か少し下だと思っている人がいい思いをしていると嫉妬します。そんな時わかりやすい成功があれば黙らせることができます。しかし相手と同じ土俵で競争する必要なんて全くないんですよね。
