週末は松本清張の「わるいやつら」という小説を読みました。中堅病院の院長が主人公なのですが、この人があまりにもクズでびっくりしました。1962年に初版なので時代もかなり違うのですが、それにしても…病院の仕事を全くせずに女性と遊んでばかりなのです。しかも自分に都合の悪い人を殺します。こんな不真面目で自分勝手でも医師だというだけで社会的な信用もあって、女性からもモテる、ちょっとありえない話です。
私はこれを読んで、腹立たしい気持ちになる反面、自信を持ちました。こんな人間でも医師としてやっていけるのだから、世の中のほとんどの人はもっと自信をもって人生を歩んで大丈夫です。世間のほとんどの人は、この人よりまともな思考だし、真面目に働いています。
しかし真面目に言われたことを言われたとおりにやっていれば豊かになれる時代ではない、とも思います。策に走って、人のお金でいい思いをしようとする人は現代にもいます。また大企業だから安心というわけでもありません。結局自分にできることを一つ一つやっていくしかなく、その中で何か価値を提供する方法を考えていくということでしょうか。