従業員を雇用して事業を営むのであれば、就業規則は絶対にあった方がいいです。しかしあった方がいいから、とか助成金のために、という理由で就業規則の作成に着手するとモチベーションが維持できなくなるケースがあります。
過去に女性が多い職場でより良い職場や働き方を整備したいので就業規則を作りたい、と依頼を受けたことがありました。代表は真剣に女性の働き方を考えていらっしゃいました。優秀な女性に長く働いてほしいという気持ちからです。私もその気概に応えたい一心で一生懸命考えましたし、アドバイスもしました。その後も何かあれば相談を受けています。
こうした前向きなケースはそれほど多くありませんが、リスク回避でも必要性を感じた時に作成されると最も有意義なものになると思います。退職時に従業員と揉めたり、残業代や休憩時間等で従業員から不満や指摘を受けた場合なども一つのきっかけになります。大きな問題に発展する前に整備しましょう。
しっかりした就業規則を作成するには時間と手間がかかりますが、まさに今、課題や必要性を感じる社長のためには労を惜しみません。